冨嶽三十六景 ・ 30
東海道程ヶ谷
ふがくさんじゅうろっけい とうかいどうほどがや
Thirty-six Views of Mount Fuji: Hodogaya on the Tōkaidō
作品に ついて
画面を縦に区切る松並木が、この図の骨組みです。ひょろりと高い幹が左右にいくつも並び、その間から、青い山肌に白い雪をいただく富士が顔を出します。並木の向こうの低地は帯のように塗り分けられ、富士までの遠さを感じさせます。幹は淡い朱で塗られ、枝先の濃い緑の葉とあざやかな対照をなしています。
松の前の道では、旅のさまざまな場面が一度に描かれています。左では駕籠を下ろした駕籠かきが汗をぬぐい、駕籠の中の客は眠り込んでいます。そのそばには草鞋(わらじ)の紐を結び直す男。中央には荷を積んだ馬とその手綱を引く馬子、右端には深い編笠で顔を隠した人物が歩いています。馬の背には荷が積まれ、その上に旅人が腰を下ろしています。
程ヶ谷は東海道の宿場で、今の横浜市保土ケ谷区にあたります。東京富士美術館は、宿の近くの品濃坂に見事な松並木があったと伝えています。松の枝ぶりの描き分けや、人々の何気ない仕草の捉え方に、北斎の観察の細かさがよく表れています。旅の途中のひとときを集めた一枚です。
描かれた 場所の 今
程ヶ谷(保土ヶ谷)宿の先、今の横浜市戸塚区品濃町には、旧東海道の両側に塚が残る品濃一里塚があります。近くの品濃坂は、江戸へ向かう旅人にとって最後の急な登り坂でした。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202778
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(34枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 東海道程ヶ谷(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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