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冨嶽三十六景 ・ 3

山下白雨

ふがくさんじゅうろっけい さんかはくう

Thirty-six Views of Mount Fuji: Thunderstorm Beneath the Summit

雪の残る山頂は青空と白い雲の上に晴れ、黒く沈んだ裾野には赤い稲妻が走ります。一つの山の上と下で天気がまったく違う様子から、富士の高さと大きさが伝わってくる一図です。

制作年
天保元〜4年頃(1830〜33年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
冨嶽三十六景(全46図)
描かれた場所
富士山(静岡県)

作品について

画面の右下で、ジグザグの稲妻が暗い裾野を切り裂いています。山頂の近くには雪の筋と赤茶の山肌が見え、その背後には青空と湧き上がる白い雲が広がります。裾野の黒は上へ行くほど赤みを帯び、ぼかしによって山頂の明るさへつながっています。

題の「白雨」は、夏の激しいにわか雨のことです。同じ山の上では晴れ、下では雨雲が垂れこめて雷が鳴っているという対比が、富士の大きさを物語ります。視点は山頂とほぼ同じ高さに置かれ、空の上から山を見下ろしているような構図です。

人も家も描かず、山と天気だけで画面をつくっている点は「凱風快晴」と共通します。「凱風快晴」の「赤富士」に対して、この図は「黒富士」と呼ばれてきました。二つを並べると、同じ三角の山を、晴れた朝と夕立の時という正反対の場面で描き分けたことがよくわかります。東京富士美術館は、「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」とともに、この図をシリーズの三大傑作の一つに数えています。

描かれた場所の今

世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」は25の構成資産からなります。山頂を含む山域のほか、各地の浅間神社や登山道、白糸ノ滝、三保松原なども含まれ、静岡・山梨の両県が公式サイトでそれぞれを紹介しています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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