冨嶽三十六景 ・ 3
山下白雨
ふがくさんじゅうろっけい さんかはくう
Thirty-six Views of Mount Fuji: Thunderstorm Beneath the Summit
作品に ついて
画面の右下で、ジグザグの稲妻が暗い裾野を切り裂いています。山頂の近くには雪の筋と赤茶の山肌が見え、その背後には青空と湧き上がる白い雲が広がります。裾野の黒は上へ行くほど赤みを帯び、ぼかしによって山頂の明るさへつながっています。
題の「白雨」は、夏の激しいにわか雨のことです。同じ山の上では晴れ、下では雨雲が垂れこめて雷が鳴っているという対比が、富士の大きさを物語ります。視点は山頂とほぼ同じ高さに置かれ、空の上から山を見下ろしているような構図です。
人も家も描かず、山と天気だけで画面をつくっている点は「凱風快晴」と共通します。「凱風快晴」の「赤富士」に対して、この図は「黒富士」と呼ばれてきました。二つを並べると、同じ三角の山を、晴れた朝と夕立の時という正反対の場面で描き分けたことがよくわかります。東京富士美術館は、「神奈川沖浪裏」「凱風快晴」とともに、この図をシリーズの三大傑作の一つに数えています。
描かれた 場所の 今
世界文化遺産「富士山-信仰の対象と芸術の源泉」は25の構成資産からなります。山頂を含む山域のほか、各地の浅間神社や登山道、白糸ノ滝、三保松原なども含まれ、静岡・山梨の両県が公式サイトでそれぞれを紹介しています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202745
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(34枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 山下白雨(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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