冨嶽三十六景 ・ 27
隅田川関屋の 里
ふがくさんじゅうろっけい すみだがわせきやのさと
Thirty-six Views of Mount Fuji: Sekiya Village on the Sumida River
作品に ついて
堤の上の道は大きく弧を描き、そこを3人の騎馬が全速力で駆けています。手前の2騎は左右へすれ違うように、奥の1騎は道の先へと走り、どの乗り手も背中の衣が風をはらんでふくらんでいます。馬の脚の運びも一頭ずつ描き分けられ、蹄の音が聞こえてきそうです。乗り手は丸く大きな笠をかぶり、顔は隠れて見えません。
道の内側からは赤い幹の松が斜めに伸び上がり、その先の空に赤い富士が小さく浮かびます。田の広がる低地には霞がかかり、早朝の景色とみられます。右端の建物は、法令などを書いた札を掲げておく高札場です。道沿いの土手は明るい黄緑で塗られ、低い田の青みと描き分けられています。
足立区の資料によれば、関屋の里は鎌倉時代に隅田川のほとりに関所が置かれたことにちなむ呼び名です。足立区立郷土博物館は、騎馬の走る道を江戸時代の初めに築かれた掃部堤とみています。ほかの絵師が穏やかに描いた関屋を、北斎は疾走する馬で力強く描きました。
描かれた 場所の 今
足立区立郷土博物館によると、関屋の里は今の千住仲町から千住関屋町あたりを指します。騎馬が走る掃部堤は墨堤通りとして道筋を残し、千住仲町の氷川神社の境内には、関屋の里から移された関屋天満宮がまつられています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
- 江戸東京博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・墨田区 作品番号 92202774
この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)
出典・参考
- ColBase 東京国立博物館 冨嶽三十六景(34枚)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立博物館「博物館資料のなかの『富士山』 葛飾北斎 冨嶽三十六景」(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 江戸東京博物館デジタルアーカイブス 冨嶽三十六景 隅田川関屋の里(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
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