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納涼図屏風

のうりょうずびょうぶ

Cooling Off

久隅守景が、夕顔棚の下で夕涼みをする三人の家族を、墨と淡い色で描いた二曲一隻の屏風です。黙って月を見つめる親子の姿に、一日の仕事を終えた安らぎと、かすかなもの悲しさが漂う国宝です。

制作年
江戸時代・17世紀
技法・形式
屏風

作品について

晩夏の夕べ、粗末な小屋のそばの竹を組んだ棚から、ひょうたんの実が下がっています。筵を敷いた上で、寝そべる男と女、子どもの三人が、白い満月を黙って見つめています。月の周りは暗く、夜がすぐそこまで来ていることを示し、細かく描かれた砂利は近くを流れる小川と涼しい風を思わせます。

三人の身なりは質素ですが、寝そべる男の表情にはりりしさがあります。父のそばに座る子の顔は穏やかで、子を思う親の気持ちが伝わってきます。人物の輪郭、月、竹竿など、モチーフごとに筆の使い方を描き分けていて、守景の画技の高さがよくわかります。

守景は江戸時代初期の絵師で、生年もわからない謎の多い人物です。徳川将軍家に仕えた狩野探幽の高弟で、門下の四天王の一人に数えられましたが、師から破門されたとも、加賀藩に仕えたとも伝えられます。子も絵師でしたが、息子は佐渡に流され、娘も父のもとを離れたようです。東京国立博物館が所蔵し、1952年に国宝に指定されました。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考