名所江戸百景 ・ 114
びくには し雪中
めいしょえどひゃっけい びくにばしせっちゅう
One Hundred Famous Views of Edo: Bikuni Bridge in Snow
作品に ついて
左手前に「山くじら」と大書した看板が立ち、右手前には「○やき」と書いた焼き芋屋の看板と、雪をかぶった屋根が見えます。その間の雪道を荷を担いだ男が歩き、奥には比丘尼橋と、雪の積もった堀端の石垣と木々が並びます。紺色の空からは大粒の雪が降ります。
白い雪と濃い紺の空の対比が強く、看板の黒い文字が画面に力を与えています。手前の看板と屋根で両側を囲み、その間から奥の橋と石垣を見通す構図です。
比丘尼橋は外堀と京橋川が合わさる辺りに架かっていた橋です。「山くじら」は猪の肉のことで、獣の肉を表向き避けた江戸で、薬食いとして出した店の看板です。焼き芋も冬の庶民の味として親しまれました。看板だけで町の食べ物を語らせる趣向に、江戸の人々の暮らしへの細やかなまなざしが見て取れます。
改印は安政5年(1858)10月で、初代広重の没後に出た図です。手前を大きく空けた構図や雪の描き方から、二代広重の筆が入っているとする説が有力ですが、所蔵館は初代の作としています。
描かれた 場所の 今
外堀と京橋川は戦後に埋め立てられ、比丘尼橋の跡は今の中央区銀座1丁目・京橋のあたりで、上を首都高速道路が通っています。橋の名残はありませんが、近くには京橋の親柱が残り、京橋の名は地名と駅名に受け継がれています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-433
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1925.3760
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Bikuni Bridge in Snow (Bikunibashi setchu), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 びくにはし雪中(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 びくにはし雪中(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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