名所江戸百景 ・ 107
深川洲崎十万坪
めいしょえどひゃっけい ふかがわすさきじゅうまんつぼ
One Hundred Famous Views of Edo: Fukagawa Susaki and Jumantsubo
作品に ついて
画面の上に、翼を広げた一羽の鷲が獲物を探すように頭を下へ向けています。その下には雪の積もった十万坪の原野と海辺が広がり、水面には桶のようなものが一つ浮かびます。遠くの地平には雪をかぶった山が白く小さく見えます。見る人は鷲と同じ高さから、冬の原野を見下ろすことになります。
鷲の焦げ茶の羽と、藍色の空、白い雪原の三つで画面がまとまっています。鳥を大きく、地上を小さく描いて高さと広さを一度に見せる、この揃物でもとりわけ大胆な構図です。羽の細かな描き込みにも摺りの技が見られます。
十万坪は享保の頃に深川の東の海辺を埋め立てて開かれた新田で、その広さから十万坪と呼ばれました。人の少ない寂しい土地で、冬には鳥の集まる場所だったと考えられます。遠景の山は筑波山とされます。
冬の部の図で、「蓑輪金杉三河しま」の鶴と並び、鳥を主役にした図の代表です。メトロポリタン美術館やシカゴ美術館など、海外の美術館にも多くの刷りが残っています。
描かれた 場所の 今
十万坪の辺りは今の江東区千田・千石・海辺のあたりとされ、明治以降は工場、戦後は住宅の並ぶ町になりました。原野の面影はありませんが、周りには小名木川や横十間川などの運河が残り、新田の名残をとどめています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-426
- 国立国会図書館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・千代田区 作品番号 寄別1-8-2-1イ
海外の所蔵館
- シカゴ美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
シカゴ 作品番号 1932.213
- メトロポリタン美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
ニューヨーク 作品番号 JP2520
出典・参考
- Art Institute of Chicago: Fukagawa Susaki and Jumantsubo (Fukagawa Susaki Jumantsubo), from the series "One Hundred Famous Views of Edo (Meisho Edo hyakkei)"(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- ColBase(東京国立博物館): 名所江戸百景 深川洲崎十万坪(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 名所江戸百景 深川洲崎十万坪(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- The Metropolitan Museum of Art: “Jūmantsubo Plain at Fukagawa Susaki,” from the series One Hundred Famous Views of Edo (JP2520)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: One Hundred Famous Views of Edo(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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