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栗子山昔時景
画像:Wikimedia Commons(作品ページ(新しいタブで開きます))/所蔵:福島県立美術館(当サイトで縮小して掲載)。所蔵館の提供ではありません PD-Art(新しいタブで開きます) 拡大して見る

栗子山昔時景

くりこやませきじのけい

Landscape of Mt. Kuriko

日本の洋画の先駆者・高橋由一が、福島と山形の県境にそびえる栗子山を描いた油彩です。1881年頃、新しい道とトンネルが開かれた山の姿を、霧の立つ深い緑の重なりで表しています。

制作年
1881年(明治14年)頃
技法・形式
油彩
描かれた場所
栗子山(福島県)

作品について

横長の画面に、木々に覆われた山の斜面が左から右へ重なり合っています。左の大きな峰と中央の小さな突起、右奥のなだらかな尾根が、暗い緑と茶色の細かな筆で描かれ、右手には白い岩肌がのぞきます。手前の谷からは白い霧が立ちのぼり、空は灰色の雲に覆われています。人や道は描かれず、山の量感と湿った空気が画面を満たしています。

題名の「昔時景」は「昔の景色」という意味です。栗子山には明治14年(1881)、福島と山形を結ぶ新道の栗子山隧道が完成しました。国立国会図書館の解説によると、由一は山形県令の三島通庸の依頼で同じ年に山形を訪れ、隧道を油彩で描いています。本作は、工事で姿が変わる前の山を表したものとされます。

栗子山隧道は長さ約864メートルで、完成した当時は日本一長いトンネルでした。1881年10月には東北を巡幸中の明治天皇が歩いて通り抜け、この新道には「万世大路」の名が与えられました。

由一は「鮭」で知られる洋画家で、東北の新しい道路や橋を記録した作品も多く残しました。本作は福島県立美術館が所蔵しています。

描かれた場所の今

栗子山は福島市と山形県米沢市の境にある標高1,217メートルの山です。明治の栗子山隧道を含む旧道「万世大路」は、のちに国道13号の新しいトンネルに役目を譲りました。今は東北中央自動車道の栗子トンネルが山の下を通り、福島と米沢を短い時間で結んでいます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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