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鮭
画像:Wikimedia Commons(作品ページ(新しいタブで開きます))/所蔵:東京藝術大学大学美術館(当サイトで縮小して掲載)。所蔵館の提供ではありません PD-Japan, PD-Art (PD-old-auto)(新しいタブで開きます) 拡大して見る

鮭

さけ

Salmon

縄で吊るされた新巻鮭を、縦に細長い画面いっぱいに描いた油彩です。半身を切り取られた赤い身と銀色の皮の質感を描き分け、日本の近代洋画の出発点とされる高橋由一の代表作です。

制作年
明治10年(1877)頃
技法・形式
油彩

作品について

細長い画面の上から荒縄が下がり、塩漬けにした鮭が頭を上にして吊るされています。胴の上半分は身が切り取られ、赤い身の筋と白い脂が見えます。下半分には銀色の皮とうろこが残り、尾は乾いて反り返っています。背景は茶色一色で、鮭の形と質感だけが浮かび上がります。

うろこの一枚一枚や、皮の乾いた質感、身の切り口まで、油絵具で丹念に描き分けられています。台所にある身近な食べ物を、ここまで実物らしく描くこと自体が、当時の日本の絵画では新しい試みでした。

高橋由一は江戸幕府の洋書調所の画学局で西洋画を学び、明治のはじめに油絵の普及に力を尽くした画家です。由一は鮭を何度も描いており、山形美術館などにも別の作品があります。明治10年(1877)頃の本作は、紙に油絵具で描かれています。

本作は東京藝術大学が所蔵し、1967年に重要文化財に指定されました。自然をよく観察して写し取る描き方によって、日本の近代美術の出発点を示す作品と位置づけられています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考