木曽海道六拾九次之内 ・ 1
木曽街道続ノ壹 日本橋雪之曙
きそかいどうつづきのいち にほんばしゆきのあけぼの
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Nihonbashi: Dawn after Snow
中山道の起点、日本橋を雪の朝に描いた揃物の第1図です。雪をかぶった橋の上を魚河岸の人々や荷を担ぐ男たちが行き交い、川の向こうに並ぶ白壁の蔵の上へ、赤い朝日が昇っています。
- 画家
- 渓斎英泉
- 制作年
- 天保6〜7年頃(1835〜36年頃)
- 技法・形式
- 木版画(浮世絵)
- 揃物
- 木曽海道六拾九次之内(全71図)
- 描かれた場所
- 日本橋(東京都)
作品に ついて
手前では、魚を入れた桶や天秤棒を担いだ男たちがひしめき、大きな笠の陰で身をかがめています。橋の上には傘を手にした女たちが立ち止まり、右では裸足の人足が大きな荷を押し上げています。欄干の擬宝珠にも雪が積もり、橋の下の川には舟が浮かびます。
川岸には雪をかぶった白壁の蔵が奥までずらりと並び、遠くにもう一つの橋が弧を描いています。空は上の藍から下の淡い紅へとぼかされ、日の出の赤い円と、斜めに飛ぶ鳥の群れが朝の冷たい空気を伝えます。人の群れを手前に大きく置き、奥へ視線を導く構図です。
日本橋は東海道・中山道など五街道の起点で、橋のたもとには江戸の台所と呼ばれた魚河岸がありました。中山道を京へ向かう旅人も、まずこの橋を渡って北へ進みました。
この揃物は英泉が描き始め、題に「続ノ壹」とあるのは東海道の揃物に続くものとして出されたためと考えられます。画面には版元の保永堂の印があります。東京国立博物館には署名のある刷りと無款の刷りの両方が残ります。のちに広重が加わり、二人で宿場ごとの70図を描き上げました。
描かれた 場所の 今
今の日本橋は1911年(明治44年)に架けられた石造二連アーチ橋で、国の重要文化財です。真上を首都高速道路が通っていますが、これを地下に移す工事が進められています。橋の中央には日本国道路元標が埋め込まれています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-64
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 木曽街道続ノ壹 日本橋雪之曙(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 木曽街道続ノ壱(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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