木曽海道六拾九次之内 ・ 44
木曽街道 馬籠駅 峠ヨリ遠望之図
きそかいどう まごめえき とうげよりえんぼうのず
The Sixty-nine Stations of the Kisokaido: Magome Station: Distant View from the Pass
馬籠宿近くの峠の上から遠くの山々を望む、英泉の図です。崖に沿って延びる細い山道を牛に乗った人や駕籠かきが行き、白い霧の向こうに黒い峰と淡い青の山がそびえています。
- 画家
- 渓斎英泉
- 制作年
- 天保6〜7年頃(1835〜36年頃)
- 技法・形式
- 木版画(浮世絵)
- 揃物
- 木曽海道六拾九次之内(全71図)
- 描かれた場所
- 馬籠宿(岐阜県)
作品に ついて
左の崖から細い滝が落ち、その下の道を、牛の背に乗った人が進みます。右手前の坂道では、笠の旅人と、空の駕籠を担いだ男たちが腰をかがめて上っています。道の脇には細い木々が立ち、遠くの空には鳥が群れて飛んでいます。
中央を大きく白い霧で空け、その上に黒い峰を、右に淡い青の山を浮かべた構図が印象的です。手前の濃い緑の崖と遠くの山の淡さが対比され、峠に立って見下ろすような広がりが感じられます。
馬籠は木曽十一宿の南端にあたり、北の妻籠との間に馬籠峠があります。この峠は信濃と美濃を分ける道で、木曽路を出て美濃の平地へ向かう境目と言えます。馬籠は江戸時代には信濃国に属しましたが、2005年の越県合併で岐阜県中津川市の一部になりました。
英泉が描いた図で、題は「木曽街道」と付けられています。署名はなく、東京国立博物館は「無款(渓斎英泉筆)」としています。霧で画面を大きく空ける手法は、英泉の図にたびたび見られるものです。
描かれた 場所の 今
馬籠宿は明治と大正の大火で古い家並みを失いましたが、石畳と枡形を残して復元され、坂道に宿場の景観が広がります。島崎藤村の生家跡には藤村記念館があり、馬籠峠を越えて妻籠宿まで歩く旅人も多く訪れ、外国人旅行者にも人気の道です。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京国立博物館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・台東区 作品番号 A-12499-111
海外の所蔵館
出典・参考
- ColBase(東京国立博物館): 木曽街道 馬籠駅 峠ヨリ遠望之図(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 国立国会図書館デジタルコレクション: 四十四 木曽街道馬篭駅峠ヨリ遠望之図(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- Wikipedia: 木曽海道六十九次(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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