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エロシェンコ氏の像
画像:Wikimedia Commons(作品ページ(新しいタブで開きます))/所蔵:東京国立近代美術館(当サイトで縮小して掲載)。所蔵館の提供ではありません PD-Art (PD-old-auto), PD-Japan(新しいタブで開きます) 拡大して見る

エロシェンコ氏の像

えろしぇんこしのぞう

Portrait of Vasilii Eroshenko

中村彝が、日本に滞在していたロシアの盲目の詩人ワシリー・エロシェンコを描いた肖像画です。伏し目がちの顔と波打つ金髪を、温かな褐色の色調と柔らかな筆づかいでとらえています。重要文化財です。

画家
中村彝
制作年
大正9年(1920)
技法・形式
油彩

作品について

エロシェンコの胸から上が、画面いっぱいに描かれています。顔はやや下を向き、閉じた目もとに静かな表情が浮かびます。金色の巻き毛や白いシャツは、絵具を重ねた柔らかな筆の動きで表され、背景の茶色と溶け合いながら、頬や唇の赤みを引き立てています。縦45センチほどの画面で、右下に署名と年記が入っています。

彝は白馬会研究所や太平洋画会研究所で学び、1909年の文展で褒状、翌年に三等賞を受けて早くから認められました。1916年に東京・下落合に建てたアトリエで病と闘いながら制作を続け、レンブラントやルノワールらの絵画を学びつつ、自分の表現を深めていきます。本作もこのアトリエで、友人の画家鶴田吾郎との競作として描かれました。

本作は1920年の第2回帝展に出品され、2年後にはパリの日仏美術交換展でも好評を得ました。1956年度に寄贈されて東京国立近代美術館の所蔵となり、1977年に重要文化財に指定されています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考