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冨嶽三十六景 ・ 44

駿州片倉茶園ノ不二

ふがくさんじゅうろっけい すんしゅうかたくらちゃえんのふじ

Thirty-six Views of Mount Fuji: The Tea Plantation at Katakura in Suruga Province

広い茶畑で笠をかぶった女たちが並んで茶を摘み、男たちが摘んだ葉を運びます。荷を積んだ馬が小さな橋を渡り、その上に雪の富士が大きく見える、茶どころ駿河の働く風景です。

制作年
天保元〜4年頃(1830〜33年頃)
技法・形式
木版画(浮世絵)
揃物
冨嶽三十六景(全46図)
描かれた場所
片倉(静岡県)
遠くに見える場所
富士山

作品について

中景の茶畑には、そろいの笠をかぶった女たちが列をつくってしゃがみ込み、茶葉を摘んでいます。左手前では男たちが籠を担いで運び、右手の建物の前には摘んだ葉を入れる大きな入れ物が並びます。手前の小さな橋では、荷を積んだ馬を男が引いて渡っています。遠くの畑の向こうにも茅葺きの家々が並び、茶園の広さがうかがえます。

右手には大木が枝を広げ、茅葺きの建物の上を霞が横切っています。画面中央の富士は、雪の白から藍の山肌へと移り変わり、茶畑の淡い黄色とくっきり対照をなしています。茶畑のあいだを流れる小川は曲がりくねって手前へ続き、画面に奥行きを生んでいます。

駿河(今の静岡県)は茶の産地として知られていました。ただし「片倉」という地名は確かめられておらず、東京富士美術館は、静岡県駿東郡清水町の徳倉を誤って刻んだ可能性を挙げています。描かれた場所ははっきりしません。36図の後に追加された10図の一つで、線を墨で摺っています。

描かれた場所の今

描かれた片倉の場所ははっきりしませんが、富士山の南麓には今も茶畑越しに富士を望む土地があります。富士市大淵の「大淵笹場」は電線の入らない茶園越しの富士の撮影地として市が紹介しており、茶畑は私有地のため立ち入らないよう呼びかけています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

この揃物を所蔵する館(この図の所蔵は館のサイトでご確認ください)

出典・参考

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