種を まく 人
たねをまくひと
The Sower
夕暮れの斜面の畑を、大股で踏み出しながら種をまく農夫を描いた油彩です。暗い大地と逆光の空を背に、腕を大きく振る姿が画面いっぱいに描かれ、ミレーがバルビゾンで描いた最初の大作とされます。
- 制作年
- 1850年
- 技法・形式
- 油彩
作品に ついて
農夫は肩から種袋を下げ、右腕を大きく振って種をまきながら、坂を下るように踏み出しています。顔は帽子の影に沈み、表情はほとんど見えません。左上の空には種をついばもうとする鳥の群れが舞い、右奥の丘の上では牛を使って畑を耕す人の姿が小さく見えます。
画面は茶色や黒の暗い色が大部分を占め、地平線近くの空だけが明るく光っています。逆光の中に浮かぶ人物の輪郭が、土を踏みしめる重さと動きの勢いを伝えます。一人の農夫が、記念碑のような大きさで描かれているのが特徴です。
ジャン=フランソワ・ミレーは1849年にパリ近郊のバルビゾン村に移り住み、1875年に亡くなるまでそこで農民の暮らしを描き続けました。1850年の本作は、移住後に最初に描いた大作とされます。同じ構図の作品がボストン美術館にもあり、山梨の作品はそのあとに描かれたと考えられています。
山梨県立美術館は、1978年の開館にあたって本作と「夕暮れに羊を連れ帰る羊飼い」を購入しました。農業の盛んな山梨の風土に合う画家としてミレーを選び、以後も作品を集めて、ミレーのコレクションで知られる館になりました。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 山梨県立美術館
山梨県・甲府市
出典・参考
- 文化資源の共有プラットフォーム 種をまく人(山梨県立美術館)(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 山梨県立美術館 コレクション展A(ミレー館)出品目録(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- Wikidata 種をまく人(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
