Jean-François Millet・1814〜1875年
ジャン=フランソワ・ミレー
19世紀フランスの
ジャン=フランソワ・ミレーは1814年、フランス北西部ノルマンディー地方の海辺の村グリュシーで、農家の長男として生まれました。港町シェルブールで絵を学んだのち、奨学金を得てパリへ出ます。はじめは肖像画や神話画で生計を立てていました。パリでは歴史画家ドラロッシュのアトリエに学びました。子どものころから家の畑仕事を手伝って育ちました。
1849年、パリ郊外のフォンテーヌブローの森に近いバルビゾン村へ移り住みます。ここにはルソーら、自然を写生する画家たちが集まっていました。ミレーは村の農民の労働を主題に選び、「落穂拾い」や「晩鐘」などを描きました。人物の顔や細部よりも、土を踏みしめる体の動きと量感を大切にした描き方です。1875年にバルビゾンで亡くなりました。「落穂拾い」と「晩鐘」は、いまパリのオルセー美術館が所蔵しています。
山梨県立美術館の「種をまく人」(1850年)は、夕暮れの畑を大股で進みながら種をまく農夫を、画面いっぱいに力強く描いた作品です。同館は1978年の開館に先立ってこの作品を収め、ミレーとバルビゾン派の作品を集めた館として知られるようになりました。ゴッホもこの主題に強くひかれ、何度も写しています。
