雪中雉子の 図
せっちゅうきじのず
Pheasants in the Snow
雪をかぶった老木と岩のそばに、つがいの雉子がたたずむ姿を描いた、琉球王国の宮廷画家・殷元良の花鳥画です。沖縄県の指定文化財で、那覇市の沖縄県立博物館・美術館が所蔵しています。
- 画家
- 殷元良
- 制作年
- 18世紀
- 技法・形式
- 掛軸
作品に ついて
縦長の画面の上半分に、雪を厚くのせた老木の枝が大きく張り出し、下には雪の積もった岩がそびえます。岩の上には、長い尾を垂らした雄の雉子と、羽の地味な雌の雉子が寄り添っています。足もとには赤やだいだい色の花が咲き、背景の空は茶色がかった色で塗られて、白い雪をいっそう引き立てています。左の岩の脇には落款と印があります。
殷元良(1718〜1767)は首里の生まれで、座間味庸昌(ざまみようしょう)の名でも知られます。幼いころから絵の才能を認められて王府に召され、宮廷画家の山口宗季(呉師虔)に学びました。中国へ渡る使節にも加わり、国王の肖像である御後絵(うぐいえ)も手がけています。
鳥や花を細かく、色鮮やかに描く中国の宮廷風の花鳥画の流れをくむ作品とされ、構図や描き方に明の花鳥画家・呂紀との共通点を指摘する研究もあります。戦争で多くの琉球絵画が失われた中で残った貴重な作品として、沖縄県の文化財に指定されています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
出典・参考
- 沖縄県 指定文化財一覧(紙本着色雪中雉子の図 殷元良筆、所在 沖縄県立博物館・美術館)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- 琉球新報 沖縄コンパクト事典「殷元良」(代表作に雪中雉子の図)(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
- UAG美術家研究所「琉球文化の黄金期を代表する宮廷画家・座間味庸昌(殷元良)」(新しいタブで開きます)(2026-10-19 確認)
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