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悲しみの聖母
画像:出典:国立美術館所蔵作品総合目録検索システム/ドルチ、カルロ《悲しみの聖母》1655年頃(国立西洋美術館所蔵)/https://search.artmuseums.go.jp/records.php?sakuhin=100165(当サイトで縮小して掲載) NoC-CR(新しいタブで開きます) 拡大して見る

悲しみの聖母

かなしみのせいぼ

Mater dolorosa

17世紀フィレンツェの画家カルロ・ドルチが、暗い背景に淡い光背を浮かべて描いた聖母像です。ラピスラズリによる深い青のマントと、両手を合わせた美しくも悲痛な表情が見どころです。

制作年
1655年頃
技法・形式
油彩

作品について

暗い背景の中に、聖母の顔と合わせた両手が浮かび上がり、頭の後ろには淡い光の輪(光背)が描かれています。聖母は目を伏せ、悲しみをこらえるように静かに祈っています。体を包むマントの深い青は、青い鉱石ラピスラズリから作った絵具によるもので、肌の白さを際立たせています。

本作は1655年頃、ドルチが39歳ごろに描いたものです。画家の最初の詳しい伝記を書いたフィリッポ・バルディヌッチによれば、ドルチは幼い頃から信心深く、生涯にわたって聖ベネディクトゥスの信者会に属していました。両手を合わせる姿はティツィアーノの聖母像にさかのぼる形で、16〜17世紀のスペインで好まれた聖母像の型も踏まえていると考えられています。

長く、1654年に結婚した妻テレーザがモデルだとされてきましたが、彼女を描いた自筆の素描と比べると疑問も残ります。カンヴァスの裏には「殉教者の女王よ、われらのために祈りたまえ」という意味のラテン語が書かれています。イギリスの公爵家などに伝わったのち、1999年に国立西洋美術館が購入しました。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考