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燕子花図屏風
六曲一双のうち左隻。画像:Wikimedia Commons(作品ページ(新しいタブで開きます))/所蔵:根津美術館(当サイトで縮小して掲載)。所蔵館の提供ではありません PD-Art (PD-old-100)(新しいタブで開きます) 拡大して見る

燕子花図屏風

かきつばたずびょうぶ

Irises

金一色の地に、群青と緑青だけで燕子花の群れを描いた六曲一双の屏風です。花と葉の繰り返しが左右の屏風を通して波のように連なり、尾形光琳のデザイン感覚が際立つ国宝です。

制作年
江戸時代・18世紀
技法・形式
屏風

作品について

背景は金地のみで、地面も水も描かれていません。そこに燕子花の群れが、濃淡の群青の花と緑青の葉で描かれています。花の群れは右の屏風では高く、左では低くと位置を変え、左右を通して見ると、上下に揺れるリズムが生まれています。

花びらは、絵具の厚みを生かしてふっくらと表されています。花の形の一部には、同じ型紙をくり返し使った跡が見られ、着物の文様のような意匠性を高めています。描かれているのは花と葉だけですが、その配置の工夫で大画面が組み立てられています。

背景には「伊勢物語」第9段、東下りの場面があります。燕子花の名所・八橋で、主人公が旅の思いを和歌に詠んだ話です。光琳は橋や人物を描かず、燕子花だけで物語を思い起こさせています。

尾形光琳は京都の高級呉服商の家に生まれ、俵屋宗達に私淑しました。本作は、根津美術館のもとを築いた初代根津嘉一郎が1914年に購入し、展覧会や茶会で披露しました。1951年に国宝に指定されています。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

出典・参考