名画のふるさと名画と画家を地域から探す
サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール
画像:Wikimedia Commons(作品ページ(新しいタブで開きます))/所蔵:アーティゾン美術館(石橋財団)(当サイトで縮小して掲載)。所蔵館の提供ではありません PD-Art (PD-old-auto-expired)(新しいタブで開きます) 拡大して見る

サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール

Mont Sainte-Victoire and Château Noir

南仏の石灰岩の山サント=ヴィクトワール山と、黄土色の館シャトー・ノワールを、木々の間から見上げた晩年の風景画です。筆の跡を四角い色の面として積み重ね、画面に奥行きとリズムを生み出しています。

制作年
1904~06年頃
技法・形式
油彩

作品について

画面の奥に、青みがかった灰色のサント=ヴィクトワール山がそびえています。中景の左寄りには、黄土色の建物シャトー・ノワールがのぞき、手前は濃い緑の木々に覆われています。山の稜線は空の中に細い線でたどられ、木々と空の色が細かく入り組んでいます。

葉や空は、一つ一つの筆の跡が平たい色の面となって並べられています。その面が重なり合って、画面にリズムと奥行きが生まれています。画面の中で唯一くっきりした幾何学的な形をもつ建物が、揺れ動く緑の中で全体を引き締めています。

ポール・セザンヌは、印象派のように一瞬の光をとらえるのではなく、量感と確かさをそなえた絵画をめざしました。晩年は故郷エクス=アン=プロヴァンスにこもり、東にあるこの山を繰り返し描いています。1904~06年頃の本作は、その取り組みの集大成の一つです。

セザンヌのこうした構築的な画面は、キュビスムや抽象絵画など、20世紀の絵画に大きな影響を与えました。本作はアーティゾン美術館の西洋近代絵画コレクションの一点です。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

出典・参考