海の 幸
うみのさち
Bounty of the Sea
大きな鮫を担いだ裸の男たちが、砂浜を横一列に歩いていく姿を描いた油彩です。房総の海辺で仲間と過ごした夏に、青木繁が力強い筆づかいで描き上げた、明治の洋画を代表する作品です。
- 画家
- 青木繁
- 制作年
- 明治37年(1904)
- 技法・形式
- 油彩
作品に ついて
横長の画面を、裸の男たちの行列が右から左へ進んでいきます。男は10人で、3尾の鮫を棒に吊るして担いでいます。中央付近の一人だけが正面から強い光を受け、こちらに顔を向けています。背景には海と空がわずかにのぞき、行列の動きが画面の主役になっています。
筆の跡は荒々しく、下描きの線や塗り残しが見えるところもあります。仕上げきらない勢いが、浜を行く男たちの熱気につながっています。着想の源については、青木自身が語っていないため、古代ギリシャの彫刻や地元の祭礼などをあげる研究があります。
1904年7月、東京美術学校を卒業したばかりの青木繁は、坂本繁二郎らと千葉県館山の布良海岸に約1か月半滞在しました。坂本によれば、大漁の陸揚げの様子を宿で話した翌日から、青木は制作に取りかかったといいます。本作は同年の白馬会展に出品され、1967年に重要文化財に指定されました。
アーティゾン美術館の母体である石橋財団のコレクションは、ブリヂストンの創業者・石橋正二郎が集めたものです。石橋は郷里久留米の恩師・坂本繁二郎から、早世した友人青木の作品を集めてほしいと勧められ、本作を含む青木の代表作を収集しました。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
出典・参考
- アーティゾン美術館 コレクション 青木繁(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- 文化遺産オンライン 海の幸〈青木繁筆/油絵 麻布〉(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
