Paul Cézanne・1839〜1906年
ポール・セザンヌ
南フランスの
ポール・セザンヌは1839年、エクス=アン=プロヴァンスで銀行家の家に生まれました。中学時代の友人には、のちの作家エミール・ゾラがいます。父の望みで法律を学びましたが、画家を志してパリに出ました。1870年代にはピサロとともにパリ近郊で屋外制作を重ね、第1回印象派展にも参加しています。
やがてセザンヌは、移ろう光をとらえる印象派の描き方から離れ、物の形と量感を確かに表すことを目指しました。リンゴや水差しの静物では、いくつもの視点から見た形を一つの画面にまとめています。後半生はおもに故郷エクスで制作し、郊外にそびえるサント=ヴィクトワール山を油彩と水彩で数多く描きました。1895年には画商ヴォラールの画廊で初めての大きな個展が開かれ、若い画家たちの注目を集めました。
アーティゾン美術館の「サント=ヴィクトワール山とシャトー・ノワール」(1904~06年頃)は、亡くなる直前の数年に描かれました。山と、林の中に建つ館を、色の面を積み重ねて描いています。1906年、写生中に嵐にあったことがもとで、エクスで亡くなりました。画面を形と色で組み立てる考え方は、のちのピカソやブラックのキュビスムに受け継がれます。
