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El Greco・1541〜1614年

エル・グレコ

ギリシャのクレタ島に生まれ、スペインのトレドで活躍した画家です。長く引き伸ばされた人物と、揺らめく光と色で宗教画を描きました。大原美術館に「受胎告知」があります。

エル・グレコは本名をドメニコス・テオトコプーロスといい、1541年に当時ヴェネツィア領だったクレタ島に生まれました。「エル・グレコ」はスペイン語で「ギリシャの人」という意味の呼び名です。はじめは東方正教会の聖像画(イコン)の画家として修業しました。

20代でヴェネツィアに渡り、ティツィアーノら色彩豊かなヴェネツィア派の絵を学びます。その後ローマを経て、1577年ごろスペインのトレドに移り、亡くなる1614年までこの町で制作しました。トレドのサント・トメ教会にある「オルガス伯の埋葬」が代表作です。細長くゆがめた人物の体や、炎のように揺れる衣、強い明暗は、地上と天上を一つの画面に描くための工夫でした。市街を描いた「トレド眺望」(メトロポリタン美術館)も知られます。ローマ滞在中には、ミケランジェロの人体表現からも多くを学んでいます。

大原美術館の「受胎告知」(1590年頃~1603年)は、天使ガブリエルが聖母マリアに神の子を宿したことを告げる場面です。洋画家の児島虎次郎が1922年にパリで買い付けました。日本の美術館では数少ないエル・グレコの作品で、大原美術館の西洋絵画の中でもいちばん古い時代の作品です。

エル・グレコの作品