ユスーポフ公爵夫人
ゆすーぽふこうしゃくふじん
Princess Youssoupoff
薔薇の咲く庭で大理石の台にもたれ、花冠にリボンを編み込むロシアの公爵夫人を描いた肖像画です。マリー・アントワネットの宮廷画家だったヴィジェ=ルブランが、ロシア滞在中に描いた代表作の一つです。
- 制作年
- 1797年
- 技法・形式
- 油彩
作品に ついて
夫人は大理石の台座にもたれて座り、手にした花冠にリボンを編み込んでいます。ブロンドの巻き毛には透ける薄布とピンクの薔薇が結ばれ、白い薄手のドレスの上に、古典風の縁取りがある赤いマントを掛けています。赤と白の対比が、画面の中心をつくっています。
輪郭はやわらかく、色調は明るく華やかで、背景には牧歌的な庭が広がります。同じ時代のダヴィッドに見られる厳格な新古典主義よりも、ロココ(18世紀フランスの優美な様式)の趣が強い作品です。
モデルのタチアナ・ユスーポヴァは、ロシアの政治家ポチョムキンの姪で、1793年に大地主のユスーポフ公爵と再婚しました。エリザベート=ルイーズ・ヴィジェ=ルブランはフランス革命後に各地を遍歴し、1795年から1801年までロシアに滞在しました。この間、ユスーポフ家から多くの肖像画の注文を受け、1797年に本作を描いています。
本作はユスーポフ家に代々伝わりましたが、1917年のロシア革命で没収され、のちに民間の収集家に売られました。その後、東京富士美術館の所蔵となっています。
どこで 見られる?
展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。
この作品を所蔵する館
- 東京富士美術館所蔵館の作品ページ(新しいタブで開きます)
東京都・八王子市
出典・参考
- 東京富士美術館 収蔵品 ユスーポフ公爵夫人(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
- ジャパンサーチ ユスーポフ公爵夫人(新しいタブで開きます)(2026-10-18 確認)
