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天橋立図

あまのはしだてず

View of Amanohashidate

雪舟が、天橋立とその周りの寺社や町並みを、高い空から見下ろす構図で描いた国宝です。実景をもとにしながら山を高くそびえさせ、町並みを横に引き延ばして、広々とした空間に組み立て直しています。

画家
雪舟
制作年
室町時代・15世紀~16世紀
技法・形式
掛軸
描かれた場所
天橋立(京都府)

作品について

画面のほぼ中央に、白い砂と青い松の天橋立と智恩寺が描かれています。その上には阿蘇海をはさんで、寺社が立ち並ぶ府中の町並み、さらに背後の大きな山と成相寺の伽藍が配されています。橋立の下には宮津湾が広がり、栗田半島の山並みが画面の下端になだらかに横たわります。図の中には地名も書き込まれています。

実際の景色に基づいていますが、そのままではありません。成相寺の建つ山を極端に高くし、府中の町並みを横に引き延ばしています。これほど高い位置から橋立を見下ろせる場所も、実際にはありません。雪舟が中国画の学習で身につけた山水画の構成法、とくに中国の名所・西湖を描いた図の俯瞰(上から見下ろす)構図を意識したためと指摘されています。

画面に落款や印はありませんが、筆法や構図、地名の書体から雪舟の筆とみなされています。筆づかいは荒々しく、一気に描き上げた勢いがあります。寸法の違う21枚の小さな紙を不規則に貼り合わせた紙に描かれ、描き直しの跡もあることから、完成画ではなく下絵だった可能性が高いと考えられています。京都国立博物館が所蔵しています。

描かれた場所の今

天橋立は宮津湾にのびる全長約3.6キロ、幅約20〜170メートルの砂州で、約5,400本の松が茂り、日本三景の一つに数えられます。雪舟が描いた智恩寺や、阿蘇海の対岸の山に建つ成相寺も今に続いており、絵と見比べながら巡ることができます。

どこで見られる?

展示は時期によって入れ替わります。訪れる前に、各館の展示情報を確かめてください。

この作品を所蔵する館

出典・参考

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